思えば。ようやくデートまで漕ぎ着けたのに、まさかのドタキャン。<br />
せっかく押さえたレストランをキャンセルするのも勿体なくて、ナニゲなく香澄に言った一言――<br />
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「まあ、一緒に食事にでもどうかなって…」<br />
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■原作:尾鈴明臣〈『First Love』(茜新社刊)収録『Smile Again』より〉<br />
■監督・演出・キャラクターデザイン・作画監督:杉並大福 ■脚本:小林秀朗<br />
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服はヨレヨレ、髪はボサボサ。パッとしないにもホドがある香澄は、だが、見違えるような姿で待ち合わせの場所に現れた。あまりのことに理性を保つべくついお酒が進んでしまい、予定外の外泊に。<br />
不意に抱きついてきた彼女は頬を染め俯きながら言った。<br />
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「お兄ちゃんのこと…、ずっとずっと好きだったから」<br />
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――そこから俺たちは始まった