平凡なサラリーマンである主人公・浅尾雅晴は、恋人である工藤さやかと付き合ってから早6年が経とうとしており、“結婚” の2文字が頭の中で日増しに大きくなっていた。<br /> さやかへの愛情は今もなお強く、「結婚するならさやかしかいない！」 と思っている雅晴だが、<br /> その一方で 「本当に自分にさやかを幸せにできるのか」 「子供も養っていけるだけの生活力があるのか」 といった不安もあり、なかなか踏み切れずにいた。<br /> <br /> そんなある日のこと。<br /> さやかの家で食事をし、まったりとした時間を過ごした後 「明日、朝一会議で朝早いから」 と帰り支度をしていると、さやかが<br /> 「結婚して一緒に暮らしたら、帰らなくてもいいのにね……」 と、ぽつりと呟く。<br /> 普段、あまり結婚のことをほのめかしたりしないさやかの言葉に、胸を打たれる雅晴。<br /> <br /> 「やはり俺にはこいつしかいない！」<br /> 改めてさやかへの想いを強く確認した雅晴は結婚を決意し、しっかりと記憶に残るプロポーズをしようと、計画を練り始めるのだった。